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COSMOSの原発関連ニュースメモ

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毎日たくさん流れてくる原発関係のニュースの個人的なメモです。

「原発を考える首長インタビュー」 橋本茨城県知事 from茨城新聞

2011年9月30日(金)
「原発を考える首長インタビュー」橋本知事 安全軽んじたエネ政策

福島第1原発事故は日本の原子力、エネルギー政策の問題点を浮き彫りにした。電力の約3割を原発で賄う現状をどう変えるのか。脱原発を選ぶのか、果たしてそれは可能なのか。1999年のJCO臨界事故から30日で12年。橋本昌知事と村上達也東海村長に原子力と再生可能エネルギーの展望、課題について聞いた。

-2度の原子力事故を目の当たりにして思うことは。その教訓は何か。

JCO事故は人為的要因で起きた。今回の事故は、人間が完全に制御し得ないシステムをこのまま利用していってよいのか、周辺住民の安全を保証できるシステムにし得るのか、原発の問題点をはっきりさせた。日本は原子力を前に進める研究には積極的に取り組んできたが、万一の過酷事故対策は全く足りなかった。

-国の原子力政策、エネルギー政策をどう見るか。震災と福島第1原発事故で見えてきた日本の電力供給の問題点とは。

電力の安定供給は欠かすことができない。しかし、エネルギー政策基本法には(1)安定供給(2)環境への配慮(3)市場原理は書いてあるのに、大前提の安全性の確保が抜け落ちている。安定供給にウエートを置きすぎ、安全性を当たり前と思ってきたことが日本のエネルギー政策の落とし穴となった。資源の乏しい日本において電力供給の問題点は自給率の低さに尽きる。その低い中で国民生活、経済活動をある程度のレベルで維持していけるかどうかが一番の課題ではないか。

-「脱原発」は可能か。日本における再生可能エネルギーの可能性は。普及を進める鍵は。

東京電力管内の今夏の原子力依存度は約5%、約250万キロワットだった。これを天然ガス発電などで代替することは可能だと思う。ただし、国民、企業の皆さんが必死で協力した節電は欠かせない。仮に再生可能エネルギーで補えるかといえば、現状では困難だ。本県は風力で全国8位、太陽光で15位、バイオマスで4位の発電容量だが、それを全部足しても約22万キロワット。1基100万キロワット以上の原発とは桁が違う。再生可能エネルギーは普及に時間が掛かる。わたしは、性急に導入を図り、ドイツやスペインのように問題を起こすより、電力買い取り制度をきちんとしたものにして家庭用太陽光発電などを着実に普及させていく方がいいと思う。

-東海第2原発の再稼働をどのように判断するか。

安全性が一番の問題だ。どのくらいの地震津波を想定して安全性を確保しておけばよいのか、県の原子力安全対策委員会で専門家にきちんと技術的な検討をしてもらった上で、県の原子力審議会、地元、県議会などの意見を聞いて判断していく。

-最後に、今後の日本のエネルギー政策への提言を。

電力をきちんと確保できない状況のままで一足飛びに原発を止めるのは難しい。電力を合理的価格で安定供給できなければ企業は海外に拠点を移し、日本の競争力は弱まり、経済は疲弊し、雇用に影響する。原子力依存度を下げながら経済活動を低下させないためには、外国にも例があるが、産業用と家庭用の電気料金に差をつけていくのも一つの方法だと思う。そういったことを国民が容認するのかどうかを含め、原子力を今後どうしていくのか、国民全体で冷静に議論していくことが必要だ。その上で、そこから起きてくる問題点の解決策を見いだしていくほかない。

茨城新聞9月30日



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by y_csm521 | 2011-10-01 00:57 | 原子力政策