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COSMOSの原発関連ニュースメモ

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毎日たくさん流れてくる原発関係のニュースの個人的なメモです。

核実験と放射能の人類に与えた影響―『ECRR勧告』を読む



(知人から転送されてきたメールのコピーです。意図的に隠され、誤魔化され続けてきた放射能の被害の実態を、今、しっかり知るべきだ、と改めて思いました。 COSMOS)

通常稼動の原発からも常時放射性物質が放出されていることは、すでに広く知られていることですが、ブログの筆者は、「このECRR報告では、1945年以降の(核兵器および原発の)原子力事業が引き起こした全ての死者を計算しているが、それによるとガンで死亡したのは6160万人にのぼるとする(ICRPモデルでは約118万人)。その中には、子どもたち160万人、胎児190万人の死亡も含まれている。」と指摘しています。

WHOは、こうした平常の原発から生み出される放射性物質の危険性を警告などしないことはもとより、チェルノブイリ原発事故の疫学調査さえ実施せずに、もっぱらIAEAおよびICRPの「勧告」に委ねておきながら、一方では受動喫煙にかんして全世界に「法律で完全禁煙化を義務付ける」とまで勧告し、世界的な禁煙キャンペーンの陣頭指揮をしています。

核兵器および原子力発電から発生する放射性物質の、発がん性をはじめとするさまざまな人体への影響を総合的な科学的調査もせずに、他方で、全世界に禁煙を強制するWHOの姿勢は、放射能被害の隠蔽キャンペーンと疑いたくなる矛盾をはらんでいると言わざるをえません。(松元)

※なお、文中にも引用されているアーネスト・スターングラス博士の講演サイトは、フジワラトシカズさんが作成したものです。

アーネスト・スターングラス博士講演サイト
=====以下、全文転載======

■核実験と放射能の人類に与えた影響―『ECRR欧州放射線リスク委員会2003年勧告』を読む
■ブログ・三酔人経綸問答より
ブログ・三酔人経綸問答
●放射能被曝の時代とは?
 現在、毎日の新聞・テレビでは天気予報と同じように、東日本各地の放射線量が報じられている。フクシマの20キロ圏内の放射線量は今でも高いが、福島市や郡山市においても毎日、毎時1マイクロシーベルト前後を記録しており、人の住める環境ではない。筆者の住む東京中野区の放射線量も、手元のガイガーカウンターで毎時0・07~0・12マイクロシーベルトぐらいである。まさに、これは「放射能被曝の時代」とも言うべきだ。
                  
●自然界には存在しなかったセシウム
 ところで、私たちは最近、東京において放射能が存在するのが当たり前のように慣らされるが、この日本全国の放射能汚染は、もともとあったものではない。現在、東京でも測定されているようなセシウム137などは、本来自然界には存在せず、原爆(核実験)や原発の結果生まれたものだ。

 問題は、この自然界に本来存在しないセシウムなどの放射能が、特に1945年のヒロシマ・ナガサキと、それ以後の世界中で行われた核実験の結果生じたそれが、人類にどのような影響を与えたのか―こういう当たり前の疑問を誰も報じていないことだ。

 この疑問に答えているのが、『ECRR欧州放射線リスク委員会2003年勧告』(ブリッセル2003年、美浜大飯・高浜原発に反対する会発行)の小冊子である。このECRRは、欧州議会内の緑グループによって1997年に設立されたものであるが、これはICRP(国際放射線防護委員会)などの国連の機関に対抗して創られた機関である。

●520回の大気圏内核実験
 このECRRの報告の論点は多岐にわたるが、特に特徴的なのは米ソを中心とする大気圏内の核実験がピークを迎えていた1960年前後に、世界中にばらまかれた放射能の影響を詳細に分析していることだ。

 言うまでもなく、1963年に大気圏内の核実験が禁止されるまで、1945年のヒロシマ・ナガサキ以来、地球上では520回の核実験が行われている(現在までの核実験は、地下核実験を入れると2千回以上)。そして、その大半は、アメリカでは、ネバダ砂漠を中心とする地域であり、ソ連ではセミパラチンスク(カザフスタン)を中心とする地域であり、そして、ミクロネシアなどの太平洋である。この戦後の核実験による核爆弾の総量は、3万5千発以上、大気圏内では440メガトンに上ると言われている。

●核実験とガンの増加
 さて、問題はこのような、とりわけ大気圏内での核実験は、人類にどういう影響をもたらしているのか、ということだ。このECRRの報告では、この核実験の影響によって、大気圏内の放射能は1965年にピークに達したということだ。

 具体的には、「1955~65年の期間における北半球での核実験降下物による累積内部被曝線量は、約0・5ミリシーベルトから、ヨーロッパのある地域の1~3ミリシーベルトまでの間で変動」しているという。

 この結果は、1970年代以降の北半球における、女性の乳ガン、男性の前立腺ガン、小児ガンの大幅な増加であった。そしてそれは、この放射能の影響を受けた1960年前後に生まれた「両親の子ども達」に、もっとも高いリスクが現れているという。つまり、その被曝のピークから15~20年に遅れて、もっともガンなどが発症しているという。

 このECRR報告では、具体的に核実験場となったマーシャル諸島住民や合衆国ユタ州住民など各地のガン発生率を数字で示している。また、イギリスにおける核実験の結果による、ガンなどの死亡数をも調査している。

●6160万人の死亡
 さらに、このECRR報告では、1945年以降の原子力事業が引き起こした全ての死者を計算しているが、それによるとガンで死亡したのは6160万人にのぼるとする(ICRPモデルでは約118万人)。その中には、子どもたち160万人、胎児190万人の死亡も含まれている。

 このように、戦後の地球規模で行われた核実験の恐るべき影響がここでは調査・報告されている。この核実験に加えてもちろん、原発の事故が、さらなる被曝を生じさせているのである。

(原発事故などの影響による被曝とガンなどの発生については、「放射線量と健康」というタイトルで、アーネスト・スターングラス博士http://fujiwaratoshikazu.com/2011disaster/を参照)。

●ヒロシマ原爆の168個分の放射能放出
 さて、注意すべきは、こうした核実験による放射能の影響を「過大評価」して、「1960年代には、福島第1原発事故よりも大量の放射能が降りそそいだが、何の影響もなかったという説」である(某東大教授など)。

 確かに、今回の福島第1原発の放射能の放出量は、政府の発表にもあるとおり、ヒロシマ原爆の168個分にもなる。それほど原発は、大量のウランを使用していると言うことだ。しかし、御用学者などが軽視しているのは、この戦後のすさまじい核実験の結果、すでに地球が徹底的に汚染されていると言うことである。

 現在、日本での病死の第一位がガンであることは周知のことだが、これが戦後の核実験の結果であることを、このECRR報告は教えている。

 この意味で、原発と原爆は一つの問題であり、日米の原発開発政策は、同時に核開発政策でもあったと言うことを検証すべき時である。



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by y_csm521 | 2011-11-26 10:04 | 世界の状況