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COSMOSの原発関連ニュースメモ

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毎日たくさん流れてくる原発関係のニュースの個人的なメモです。

森本防衛相札幌講演についての共同通信配信記事(拡散希望)


≪脱原発メーリングリストのメンバーからの記事です。 by COSMOS≫

 配信日(5日)を過ぎ、記者本人の許諾を得ていますので、共同通信の佐藤大介記者の配信記事全文を流します。佐藤記者からは、「出典さえ明記してあれば、どんどん拡散して良いです」と言われています。

 今年の1月、推進派の「北海道エナジートーク21」主催の講演会・シンポジウムにshut泊のメンバー数名で潜り込みました。

 その時のメイン講師が現防衛大臣の森本敏氏でした。当時は民間人でしたが、それにしても酷い中身で「原発は、エネルギー問題だけではなく、潜在的な核兵器開発能力があることを示す抑止力でもある」「原発のありがたみを分からせるために毎日2時間くらいは強制的に停電した方が良い」「ドイツの脱原発はフランスの原発から電気を買っているから」という趣旨の暴言を吐いていました。

 そのことを佐藤記者に話したところ、興味を示し、共同通信社の特別報道室全体で調べいただき、昨日(9月5日)に正式に配信されたものです。

 以下、記事全文になります。

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 「周辺国へ抑止的機能」 
 原発維持の理由に国防  就任前に森本防衛相 


 森本敏防衛相が就任前の今年1月、電力関係の講演会で日本の原発維持を主張し「単にエネルギーの問題だけではない」「周りの国から見て非常に大事な抑止的機能を果たしている」と発言していたことが5日分かった。
 原発の維持が周辺国に核兵器開発の潜在的能力を意識させ、それが日本の国防上のメリットにつながるとの考えだ。
 森本氏は共同通信の取材に対し「政府の一員となった現在は(非核三原則を堅持する)政権の方針に従う」とする一方、自らの考えについては「できれば現実の政策の中に生かしたい」とも強調した。
 政府は近く、将来の原発比率を含めたエネルギー・環境戦略を決めるが、森本氏は重要閣僚として閣議決定などで関与することになる。
 講演会は、北海道電力などが関係する経済団体「北海道エナジートーク21」が主催し、1月26日に札幌市で開かれた。
 森本氏は講演会後の「日本のエネルギー問題をどう考えるか」と題した座談会で発言。主催者がまとめた講演録によると「国の基本として原子力を持つということは、単にエネルギーの問題だけではない」「原子力について高い能力を持っていることが、周りの国から見て非常に大事な抑止的機能を果たしていることを考えると、決して捨てるべきではない」などと述べた。
 さらに脱原発の動きを批判した上で「家庭の電気を毎晩2時間ぐらい止めたら皆分かる」と、原発が必要だとの理解を広げるための人為的な停電にも言及。将来の原発比率は25%が妥当とした。
 原子力開発を平和利用に限定する原子力基本法には6月「わが国の安全保障に資する」との文言が追記された。政府は非核三原則堅持の方針に変わりはないとしているが核武装に道を開きかねないと反発が出た。


森本氏のコメント全文   


 日本の原発が周辺国への「抑止的機能」を持つとした発言に関し、森本敏防衛相が共同通信の取材に答えたコメントの全文は次の通り。
 防衛大臣就任以前、私は、わが国の外交・安保政策について、自分の専門分野の視点から問題点を指摘したり意見を述べたりしてきましたが、政府の一員となった現在は、政権の方針に従い、私が今まで持っていた考え方をできれば現実の政策の中に生かしつつ、わが国の平和と安全の確保に全力を尽くしてまいることが私の職責であると考えています。
 わが国は非核三原則を堅持し、核拡散防止条約(NPT)上の非核兵器国として核兵器の製造や取得などを行わない義務を負ってきたところです。また、原子力基本法においても、原子力の研究、開発および利用は平和目的に限ることが明記されているところです。
 このため、周辺国に対する抑止力との文脈において、わが国が行っている平和目的の原子力活動を理解することは、これまでのわが国の基本的な姿勢とは相いれないものと考えています。
 他方、現実に核兵器が存在する間は、核抑止力を中心とする米国の拡大抑止は不可欠であり、その信頼性の維持・強化のために米国と緊密に協力していくとともに、併せて弾道ミサイル防衛や国民保護を含むわが国自身の取り組みにより適切に対応することにより、わが国の安全保障を全うすることにしています。



平和利用の原則揺るがす 
 


 【解説】日本の原発が周辺国への抑止機能を持つとした森本敏防衛相の発言は、「平和目的」に限るとした日本の原子力開発の原則を揺るがしかねない要素を含んでいる。防衛相就任前の発言とはいえ、核兵器開発の潜在的能力を保持することが必要と受け止められる内容だけに、影響は大きい。
 政治家や学者の中には、日本が核兵器開発の潜在的能力を保持すべきだと主張する人がいる。近年明らかになった公文書などからは、日本政府が長年、核武装の選択肢維持を重視していたことも分かっている。また、北朝鮮の核開発などに関連して、核兵器開発の潜在的能力を維持すべきだとの意見も根強くある。
 森本氏の発言はこうした流れに沿っていると言え、政府が「核武装の意図はない」と主張しても理解を得られにくくなるだろう。
 森本氏は安全保障の専門家としての見識を評価され、民間から初めて防衛相に起用された。さらに、政府が最優先課題とするエネルギー政策の見直しにも閣僚として影響力を発揮することができるだけに、発言の持つ意味は重い。あらためて自らの考えを国民に説明する必要がある。(共同通信特別報道室 佐藤大介)


国策と国益に反する 
 
 原子力行政に詳しい小沼通二(こぬま・みちじ)慶応大名誉教授(素粒子論)の話 原発維持を主張する根拠に、周辺国への「抑止的機能」を持ち出すのは、平和利用の目的を逸脱し、国民の大多数の考えと違ったものだ。6月の国会で、原子力基本法に「わが国の安全保障に資する」との目的が追記されたことの深層を示したといえるだろう。
 「抑止的機能」を保つというのは、核兵器が有用という立場であること。国連の潘基文(バン・キムン)事務総長やオバマ米大統領も、核兵器のない世界を目指して努力を続け、多くの国の指導者からの賛同が広がっている。原発を抑止力として捉えるのは、そうした流れに真っ向から対立するものであり、日本の国策と国益に反する。
 わが国の外交・安保政策と相いれない考えの持ち主は、防衛相として失格であり、辞職するか考えをはっきり変えてもらうことが必要だ。


 
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by y_csm521 | 2012-09-07 12:46 | 原子力政策