ブログトップ

COSMOSの原発関連ニュースメモ

ycsm521.exblog.jp

毎日たくさん流れてくる原発関係のニュースの個人的なメモです。

「ドイツの脱原発はフランスの原発から電気を買っているから」を徹底的に駁す!!に補足


≪ここに3月14日付でUPした「ドイツの脱原発はフランスの原発から電気を買っているから」を徹底的に駁す!!というKamahana氏の文章こちらに、他の方から補足がありましたので掲載します。この方が参考にされたのはこちらの環境ジャーナリスト村上敦氏のブログです。
少し長くて専門的ですが、是非目を通して下さい。
以下に載せるのはこのブログの情報を要約された方の文章です。
まことしやかに広められているこの言説を、是非覆したいと思います!by COSMOS≫

Kamahana様の「ドイツの脱原発はフランスの原発から電気を買っているから」ではない。興味深く読ま させていただきました。
この件で私も、少し調べてみましたので投稿させていただきます。


1、ドイツの電力供給は、全原発が停止したとしても安定供給できる体制にあります。

  ドイツの年間電力消費量 604,000GWh(2010年)、それを賄うために必要な発電出力 50~60GW で 済むそうです。

 ドイツの発電出力の内訳
  ・石炭火力:29.0GW
  ・褐炭火力:22.4GW
  ・原子力:20.5GW
  ・コージェネ:20.8GW
  ・ガスタービン:23.1GW
  ・風力:25.8GW
  ・水力:10.3GW
  ・その他、太陽光、廃棄物、石油、バイオマス、小型発電機などで数10GW

 ドイツには、全出力で140GW~160GW出力容量の発電施設があります。
 不安定な要素のある自然エネルギーやコージェネ、分散型の発電施設を除き、ドイツには常時86~87GW出 力の発電施設があります。一律にすべての自然エネルギー発電や分散型発電の発電を停止させ ることは想定できないので、ある一定量の発電は常時行われていると考えられる。つまり、全原発が 停止したとしても、まったく問題なく安定供給できる体制にあります。
 http://blog.livedoor.jp/murakamiatsushi/archives/51630812.html
 
 ドイツの電力供給は、原発が全て停止しても他国から電力を輸入せずに安定供給できる体制にあるようで す。
 この点からも、ドイツの脱原発はフランスの原発から電力を買わずに成り立ちます。

 しかし、ドイツはフランスから一定量の電力を輸入超過していることは事実のようです。 次にドイツと周辺各国との電力のやり取りについて、

2、ドイツの電力の輸出入について

  2010年度のドイツの電力の輸出入
                        2010年  ドイツ輸出入相殺  (単位GWh)
  対フランス       14,300
  対ルクセンブルク    -4,800
  対オランダ       -5,900
  対オーストリア     -8,000
  対スイス        -11,200
  対デンマーク      -3,800
  対チェコ         8,800
  対スウェーデン     -1,300
  対ポーランド      -5,200
  合計         -16,900
  
  ※ 輸出超過は年間電力消費量の3%前後

 欧州では、電力事業の完全自由化、および市場での電力取引制度は確立されているようです。年間の電力の調整(電力輸出入)を相殺し て、ドイツの年間発電量や消費量と比較すると、電力の輸入量や輸出量は、割合としてそれほど多いものではな い。ドイツは電力の輸出国であり、合計すると自国での消費分に対して3%程度の輸出を行っています。

 小国であるスイスとオーストリアの電力輸入量がかなり超過しているようにみえますが、こ れは欧州中央の電池と呼ばれる両国(揚水発電)にドイツの余った電力をかなりの量供給しているわけで、必要時には当然スイスやオーストリアからド イツに戻されはするものの、欧州で慢性的に電力不足に苦しむイタリアに、ほとんどは流れている形のようです。

 また、フランス、チェコはドイツに対して唯一の輸出超過の国ですが、両国は原子力発電な ど大型発電所の割合が多く、出力調整が効きにくいため、両国で余った電力は、主にドイツの市場で叩き売りされているからで、「ドイツで電力が足り ないから両国の原発電力のバックアップが必要」という認識は誤りのようです。
 http://blog.livedoor.jp/murakamiatsushi/archives/51630797.html


 次に欧州各国間の電力の輸出入関係図(添付 e_exchanges_2008.pdf )を見てください。

 基本的に欧州の電力は、電力市場取引で考えたほうが良いようです。国単位で考えたとしても、原発比率が多すぎるフランスは他国に原発電力を輸出 し、代わりに出力調整が容易な水力や天然ガス発電を輸入しなければ電源運用が出来ないので す。
 フランスとチェコの両国では、欧州の電力は 系統で繋がっているため、ある程度の高価な対策を施すよりも、安価で叩き売りするほうが経済的ということです。

 ドイツはフランスに対して輸入超過ですが、基本的にドイツはフランス・チェコの余った電力を安いから買っているだけであり、フランスの電力に依存しているということに はなりません。 フランスとチェコは、冬場の暖房・給湯需要のために出力変動の効かない原子力を保有していて、とりわけ電力か ら変換される熱需要の低い夏場の時期は、安価に電力を輸出しています。 つまりフランスやチェコが、周辺国の電力供給の安定のためにバックアップしているのではなく、ドイツなど他国が調整してあげているというイメージなのです。
 脱原発しても国内電力で十分に安定供給出来ているドイツが、フランスから電力を輸入超過している理由はここにあります。


[PR]
by y_csm521 | 2012-03-15 21:31 | 世界の状況